開業前から、すべての準備が100%整うのを待つつもりはありませんでした。
最低限必要だったのは、サービスの概要を伝えるLPを用意し、体験予約から入会までの導線をつくることです。そのうえで、不足する情報や機能は、実際に店舗を動かしながら補強していく方針でした。
一方、開業時の集客では、お客様がどの経路から店舗を知るか分かりません。
LPだけでなく、ホームページ、SNS、公式LINE、Googleビジネスプロフィールなどを、完璧でなくても一通りそろえておく。どこから店舗を知った人でも、最終的に体験予約へ進める状態をつくることを優先しました。
その結果、最初のホームページは、LPの内容を転用したような構成になりました。
今回は、なぜそのホームページを公開後に作り直したのか、LPとホームページの役割をどのように分けたのかを振り返ります。
完成を待つより、入口を先につくった
店舗開業では、物件、内装、料金、予約、決済、広告、接客など、同時に準備しなければならないことが数多くあります。
一つひとつを完成させてから次へ進んでいると、いつまでも集客を始められません。
そこで、最初のホームページには、サービスの概要、料金、体験予約への導線など、最低限必要な情報を掲載しました。
すでにLPに掲載していた内容を活用すれば、短期間でホームページという入口を用意できます。内容が重複していても、検索やSNSなどからホームページへ来た人を、体験予約まで案内できる状態を先につくることに意味があると考えました。
この段階では、ホームページ単体の完成度より、集客経路を途切れさせないことを優先しました。
店舗ができる前のホームページには限界があった
最初のホームページを用意した時点では、まだ内装も完成していませんでした。
そのため、実際の店内写真やトレーニング風景を掲載できません。どのようなトレーナーがいて、どのような空間で、どのようにトレーニングを進めるのかという疑問にも、十分に答えられていませんでした。
サービス内容や料金は説明できても、実際にその場所へ行ったときの体験までは伝えられない状態です。
LPではAI生成画像も活用していましたが、店舗が完成し、実際のサービスが始まった後も同じ見せ方を続けると、現実の店舗との距離が残ります。
そこで、ホームページを「サービスを説明する場所」から、「店舗の中身が見える場所」へ作り直すことにしました。
LPとホームページの役割を分けた
リニューアルにあたり、LPとホームページの役割を次のように整理しました。
LPの役割は、サービスの特徴を端的に伝え、体験予約へ結びつけることです。情報を絞り、読み手が迷わず行動できる構成を重視します。
一方、ホームページの役割は、店舗の中身を知ってもらうことです。
初めて利用する人が感じる、
- どのようなトレーナーが指導するのか
- 実際のトレーニングはどのように進むのか
- 店内はどのような雰囲気なのか
- 初心者でも参加できるのか
- 設備や更衣環境は清潔か
といった不安に答える場所として設計しました。
LPとホームページは、どちらも体験予約につながる媒体です。ただし、予約を直接促すことと、予約前の不安を解消することでは、果たす役割が異なります。
「中が見える店舗」を目指した
リニューアルで特に意識したのは、「中が見える店舗」にすることでした。
店内やトレーニングの様子は、できるだけ実際の写真を使用しました。トレーナーについても、経歴や資格だけでなく、どのような考え方で指導する人なのかが伝わるようにしました。
トレーニングに参加してもらった様子を短い動画にし、サービスの流れもイメージできるようにしました。
さらに、トレーニングスペースだけでなく、更衣場所や水回りの写真も掲載しました。
新しい店舗であることや清潔感は、文章だけで伝えるよりも、実際の写真を見てもらった方が分かりやすいからです。
店舗側が見せたいものだけでなく、初めて訪れる人が確認したい場所まで見せることで、来店前の不安を減らせると考えました。
自作だから公開後も躊躇なく直せた
最初のホームページも、リニューアル後のホームページも自作しました。
自作には、制作会社へ依頼する費用を抑えられるだけでなく、改善の意思決定から反映までが速いという利点がありました。
外部へ修正を依頼する場合、変更内容を整理し、見積もりやスケジュールを確認する必要があります。費用が発生するため、小さな違和感では修正をためらうこともあります。
自作であれば、伝わっていないと感じた時点で、写真、文章、構成をすぐに見直せます。
最初から完成版をつくれなかったことは、必ずしも失敗ではありません。最低限の状態で公開し、店舗の実態ができた段階で内容を更新するという進め方と、自作による改善のしやすさは相性がよいと感じました。
最初のホームページは仮説でつくる
開業前のホームページでは、まだ存在しない店舗の姿を完全には伝えられません。
だからといって、店舗が完成するまで何も公開しないと、集客の入口を用意できないまま開業を迎えることになります。
まずは最低限の情報と予約導線を用意する。その後、実際の店舗、スタッフ、サービスが見えるようになった段階で、写真や動画を加えて作り直す。
大切なのは、最初のホームページを完成品だと思わないことです。
LPの内容を転用して早く公開した判断と、店舗の実態に合わせて作り直した判断は、矛盾するものではありませんでした。どちらも、その時点で必要な役割を果たすための判断だったと思います。
ホームページは、一度つくって終わる会社案内ではありません。
店舗の中身が変わり、利用者から寄せられる疑問が分かるたびに、実態へ近づけていくものです。
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ホームページとLPの役割を整理した後は、Google検索・マップで店舗情報を受け止める準備と、チラシ・Web広告から予約へつなげる集客施策もあわせて確認すると、入口から体験予約までの導線を整理できます。





